2011年04月30日

原発推進の国策とは?

原発は、長年の自民党歴代政権の国策の下で推進されてきたと言われています。

では、その「国策」とは何でしょうか?

自民党の少数派とも言える河野太郎議員の会見によると、電力会社(幹部役員)からの献金が欲しい政治家、天下り先を確保したい霞ヶ関(経産省、その下の資源エネルギー庁、その下の原子力安全・保安院)、政治家や霞ヶ関に再処理施設や高速増殖炉などへの多額の税金の投入をして欲しい、また送発電分離を阻止して地域独占を維持して欲しい電力会社、電力会社や政府に都合のよい発言をして研究費をもらったり審議会メンバーにして欲しい学者、電力会社(電気事業連合会)から多額の広告費をもらいたいマスメディアたちの壮大な利権構造ということです。

確かに河野太郎議員の話を聞いていると、原発推進の旗を振ってきたエリートたちの総無責任体制には驚いてしまいます。

しかし、利権だけが国策だったということはないでしょう。

「原発は低コスト」(再処理コストや廃炉コストまで考えると実はそうではないという意見も有力)など表向きの大義名分はいろいろあるでしょうが、余りおおっぴらに言えなかった大義名分として、「核兵器を持とうと思えばいつでも作れる原料(プルトニウム)と技術レベル及び技術者を確保しておきたい、少なくともそれを国際社会にアナウンスしておきたい」ということも、当時の自民党政権にはあっただろうと思います。

そのような見方の記事もいくつかあるようです。

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0415&f=politics_0415_011.shtml

表向きの核不拡散のスローガンとは裏腹に、核兵器を持つ国が発言力をもつのが国際政治の現実です。

脱原発は私も基本的に賛成なのですが、それには国際政治をも含めたきれい事だけでない議論が必要だと思います。

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2011年04月25日

発明が生まれる理由

大手企業の知財部を退職して最近、特許事務所に転職した知人の弁理士が「技術者にノルマを課して無理やり出させても良い発明は出てこない」と言ってましたが、本当にそうだなと思います。

ノルマを課すかどうか、訓練するかどうかより前に、発明をする人たちは、誰に教わることなく発明をどんどんしていきますね。それは、本能でしょう。誰に教わらなくても自然に絵を描いてしまうのと同じように。

他方で、ノルマが課されればやるしかないでしょうが、ノルマなどが無ければ、一生の間に一度も発明をしない人も少なくないと思います。

以前にあるところでも書いたことですが、今までに多くの発明者と出会った経験から見て、独創的な発明を生み出す人たちには、他人の言うことを鵜呑みにせず自分で考える(上司や先輩から見ると可愛いげが無い)、序列やセレモニーなど型にはまったことが嫌い、異端・少数派、などの共通のタイプや特徴があるように感じます。私の仮説ですが、このような特徴は、「その人の脳細胞やエネルギーを、発明が生まれやすい方向に、活性化させ集中させる」作用を持っているのではないかと思います。革新的なアイデアや発明を生み出せるかどうかは、単なる頭の回転の速さとか専門知識の多さではなく、その人の個人としての価値観や生き方がより本質的に関係しているように思います。

青色発光ダイオードを世界で初めて実用化した中村修二さんなどはその生き方が発明に昇華した典型かなと思います。

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posted by mkuji at 10:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 基本発明の手法